4K HDR映像制作の基準モニターとして高い評価を得ているマスターモニター「BVM-HX310」と同一色域、かつ全白時1000cd/m2(*)の広色域液晶パネルを用い、忠実に色を再現するピクチャーモニターです。マスターモニターからピクチャーモニターまで一貫した色管理を実現することにより、撮影から仕上げまで映像制作現場における円滑なコミュニケーションをサポートします。
* パネルスペック、Typical値
TRIMASTER(トライマスター)は、プロフェッショナル向けのフラットパネルディスプレイのパフォーマンスを最大限に引き出すための設計アーキテクチャ技術です。最高レベルの色精度、高精度の画像処理、および高品質の画像の一貫性を可能にするコアテクノロジーで構成されています。
モニター本体が、工場出荷時に色度、ガンマ、色温度やユニフォミティー特性のパネル個体差を個々に測定管理し、その個体差を吸収して最適な調整を行うことで、精度の高い画質を実現しています。また市販のプローブを使ったホワイトバランスの自動調整も可能です(*)。
* 自動調整は機器ファームウェアVer.3.0以降と色温度自動調整ソフトウェアVer.1.7以降に対応
※ キャリブレーション精度はプローブの性能に依存します。推奨プローブ:コニカミノルタ社製カラーアナライザーCA-310/410
※ 出荷精度に準じた高性能プローブを用いて、弊社エンジニアが色調整を行うキャリブレーションサービスも提供しています
シーンに応じて動的にコントラストを変動させる、新開発のバックライト駆動システム「ダイナミックコントラストドライブ」を搭載。明るいシーンと暗いシーンが混在するコンテンツで、各シーンの明部から暗部の全体のコントラストのバランスを確認する用途に使用できます。例えば、白く輝度が高い映像では最大輝度を生かした表示ができる一方、暗く影の多い映像では輝度を抑えて暗部の再現性を優先するなど、動的にコントラストを広げて表示します。
低輝度領域の再現を重視したブラックディテール表示機能により、バックライトの輝度を三段階で下げることで低輝度領域の正しい色と階調を再現します。例えば、月明かりや暗闇など、全体の輝度が低い映像において、画面全体を一定の輝度に抑えながら、信号レベルを調整し、低輝度領域の色と階調を忠実に再現します。高輝度領域はクリップ/ゼブラ/ロールオフの3種類から用途に合わせて表示できます。
Ver. 5.00よりHDR制作向けに、表示最大輝度が400/500/600/700 cd/m2になるようにバックライトを調整する新たなブラックディテールモードが追加されました。従来のブラックディテールモード High / Mid. / Low よりもハイライト部分の表現力を重視したモードであり、全体の輝度が高い映像においても暗部の正しい色と階調を確認することが可能です。
ウェーブフォームモニター(WFM)、ベクトルスコープ(Vector)、CIE1931 xy色度図のカラーガマットスコープ(CGS)、オーディオレベルメーター(ALM)は、リアルタイムに追随し高精細に表示します。
波形モニター(WFM)は、HDR/SDRの各種EOTF(*)に対応した輝度レベルに加え、RGB/YCbCrパレード表示にも対応します。入力信号レベルや表示輝度のスケールに対応し、EOTFの設定に合わせて自動で選択されます。暗部階調の拡大、1ライン表示にも対応します。
WFM/Vector/CGS/ALMは同時表示が可能です。機材を減らし省スペースの撮影を実現します。
* Electro-Optical Transfer Functionとは、各放送方式における、電光変換関数(電気信号の信号レベルを光に変換する時の関数)を定めたものです
カメラで捉えた映像の輝度を色付け表示し、信号レベルで監視します。白飛びや黒潰れを防ぎ、アイリスの決定を補助します。サイドバイサイド機能と併せて使用することもできます。CineAltaカメラ VENICEと同じ設定を導入しました。
フォーカスが合った被写体の輪郭が強調され、カメラの素早く正確なフォーカス合わせを手助けします。映像の白黒/カラー選択、輪郭強調の色や太さ、周波数も変更でき細かな設定が可能です。カムコーダーPXW-FX9と同等の機能を踏襲しています。
被写体のレイアウトを検討する際に、水平垂直のガイド線を表示します。3x3から128x120まで、間隔の異なる、12のグリッドタイプから選べます。
外部リモート機能を利用して画面上にソース名やタリー情報を表示させることができます。TSL UMDプロトコルV5.00に対応 。単画面だけでなく、4画面表示のQuadView(クワッドビュー)や2画面表示のSide By Side(サイドバイサイド)にも対応しています。
33格子点と17格子点の.cube形式に対応し、USBメモリーから本体に直接30個まで読み込むことができます。SDIだけでなくHDMI接続時にも適用が可能です。Quad ViewやSide by Side利用時は、分割画面毎に異なるユーザーLUTが適用できます。さらにHDR-SDR変換ライセンス「PVML-HSX1」の導入により、LUT適用後の信号を拡張SDIから出力できます。
* LUT:ルックアップテーブル
モニターを4分割して表示できるQuad Viewモードを選択すれば、HD×4種類までの映像を一度に確認することが可能です。非同期の信号入力に対応し、4画面異なるEOTF、色域、伝送マトリクス、ユーザー3D LUT、色温度、HDR-SDR変換(*)などを個別に設定できることに加え、拡張SDI端子からは4画面から任意のものを選択して出力できます。さらに下部2画面にはスコープ表示も可能であり、カメラ4台のモニタリング、HDRとSDR比較、映画・放送・パッケージの比較など、活用の場を広げます。
* HDR-SDR変換ライセンス「PVML-HSX1」のインストールが必要です
2系統のHD画面を上部左右に表示し、同時に各画面のスコープを下段に表示できます。カメラ2系統分のピクチャーモニターと波形モニターとして活用でき、機材を減らし効率よい運用が可能です。HDR-SDR変換ライセンス「PVML-HSX1」の導入により、1系統のHDR信号をモニター内部で変換しSDR信号と同時に表示することもできます。変換前後の映像の表示位置は左右自由に選択することができ、拡張SDI端子からの出力も変換前後のものどちらを出力するかを選択可能です。
※ 1系統のSDI 4K入力に対応します
※ HDR-SDR変換ライセンス「PVML-HSX1」を使用してSide by Sideで変換・比較する場合は、左右に同じチャンネル(CH)を選択し、ConvesionをONにします
アスペクトマーカー、エリアマーカー、センターマーカーの同時表示に対応。マーカーごとに表示方法(色、太さ、形状など)を設定できるため、運用に合わせた表示が可能です。エリアマーカーは同時に2つ設定でき、セーフエリアマーカーに加え、位置やサイズも自由に設定できるフレキシブルエリアマーカーも選択できます。画角決定や画面の情報表示整理に使用できます。さらにこれらの各種マーカー設定を、マーカープリセット1から10に記憶できます。
画素コピーによる拡大表示を行います。HD映像の1ドットを4ドットに拡大して表示(Native Scan:ON)と、4倍にしたことで生じる段差をなめらかにスケーリングして表示(Native Scan:OFF)を切り替えられます。
Native Scan ON :画素コピーによる4倍拡大表示
Native Scan OFF :スケーラーが入り画素間を補間して表示
インターレース表示は、インターレース信号をI/P変換処理を通さず、黒のラインを挿入することでインターレース画像として表示します。本来の信号方式に忠実でCRTのような質感のある画像が得られます。
設定メニューは、各項目を一覧で表示しながら、直感的に切り替えられます。チャンネルをはじめとする一部機能には、名称を追記できます。管理がしやすいように、モニターの設定を一括で保存し呼び出せるSave/Load機能も備えています。
入力や表示切り替えは、チャンネル(CH)切り替え方式を採用。前面コントロールパネルのCH SELECTから、予め設定した30CHを呼び出せます。CH SELECTでCH.を選択してENTER/SELECTを長押しすると、そのCH.のメニュー設定画面を即座に表示します。ファンクションボタン(Fキー)に指定CHを割り当てることで、CHに紐づけられた異なるマーカーやユーザーLUTを即座に切り替えることができます。
SELECT/ENTERを1回押すと、前面Fキー1から12に割り当てられた機能を表示します。Fキー1から12のいずれかを長押しすると、長押ししたFキーのメニュー設定画面を即座に表示します。
騒音が激しい屋外やマシンルームでも大人数で音の確認ができます。前面のファンクションキーにはAudio Mutingを割付られ即座に消音できます。
12G/6G/3G/HD-SDIに対応し、最大で12G-SDI×2系統、3G-SDI×2系統、HDMI×1系統の入力ができます。3G-SDI Quad Linkの場合は、2サンプルインターリーブディビジョン(2SI)とスクエアディビジョン(SQD)にも対応し、あらゆる制作現場で4K表示を実現します。EOTFやカラースペースなど4K制作でより複雑になった表示設定は、ビデオペイロードIDに準じた自動切替も選択できます。HDR-SDR変換ライセンスの導入により、モニター内部でHDRからSDRへ変換した信号やユーザーLUTを適用した信号を拡張SDIから出力できます。
● タイムコード表示
● カメラフォーカスを補助するセンターズーム
● アンダースキャン
● 12個のファンクションキーアサイン
● 起動設定機能
● ユーザープリセット機能
● 入力設定変更が素早くできる内部設定コピー機能
● 設定保存や初期化リセット、ファームウェアアップデート時のパスワード管理
● PVM-X2400 / X1800と共通のUSBメモリーを用いたセッティングコピー(*)
● USB電源供給
● ビデオペイロードIDによるモニターの自動設定に対応
● SR Live Metadata表示
● SR Live Metadataに基づいたモニター内部での信号変換の自動設定に対応(HDR-SDR変換ライセンス「PVML-HSX1」導入時)
● ファームウェアのアップデートに対応
● カメラ色調整に用いるChroma up
● 拡張SDI からのオーディオ / タイムコード出力対応
● パラレルリモートの自由設定に対応
● ※海外対応 クローズドキャプション
* 機器固有の調整データやネットワーク設定等はコピーされません
● 以下Ver. 5.00追加機能
・HDR-SDR変換時、HDR映像のモニター表示に対応
・HDR-SDR変換時、Side by Side表示にてHDR・SDR映像の左右入れ替えに対応
・下記表示設定時、拡張SDI出力の自由設定
・Side by Side
・Quad View
・Quad View表示時、任意のScreenへのHDR-SDR変換に対応
・Single Link 4K/HD SDI自動検知
・インターレース表示
・Black Detailモードに400 、500、600、70cd/m2輝度設定を追加し、ハイライトの確認と同時に暗部の視認性を向上
※ 本輝度はD65(x、y=0.3127、0.329)時の標準値であり、保証値ではありません
・Source ID表示
ほか