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スタパ斉藤さんのインタビューを見る
犬ではなく、新しい存在であろうとするところがAIBOらしい。
大平:初代のAIBOを見たことはあったのですが、ちゃんと見たのは実は初めてです。
実際に機能や動きを見てみると・・・ただすごいなぁ。という感じです。
認識能力とか・・・本当に進化しているんですね。
ここまでのことが実現されているんだなという驚きがあります。 うちに犬がいるんですけど、本物の犬とはいろいろな意味で違いますね。
本物の犬のある種のエッセンスを持っていて、なおカメラで写真やムービーを撮ってくれたりチャットをしたりとか。ロボットらしさも兼ね備える。。。本物の犬の置き換えを目指しているものではないということはよくわかります。
今までにないものですね。

犬のようなかわいさを持ちながら、新しい存在であろうとするところがAIBOらしい。本物の犬ではAIBOにかなわないところもあるでしょうしその逆もあると思います。

ロボットとは僕たちの生活の中でどんなものになっていくのか、そのひとつのモデルとなるのではないでしょうか。





――AIBOは成長だけではなく学習をしていくことでそれぞれの個性を身に着けていくロボットです。ロボットが身につける「個性」についてどう思われますか?


大平:ソフトウェア的にいうと"アルゴリズム"(*1)というものがありますが、それをどんな風に組んでいるのでしょうか。技術的にも関心があります。
単純な構造ではおそらく限界があるので、おそらくどこかでAIBO自身がプログラムの修正をしているんじゃないでしょうか。
プログラム通りに動いていたら、こういう生物感はないでしょうね。
面白いですねぇ。
AIBOがAIBOを育てたら?
――今日、AIBOの新しい機能を一通りご覧になってみてどう思いましたか?

大平:うーん。これは非常に奥が深いものですねぇ・・・。
よくこれだけのものを作り上げたなと思います。感心しました。
メガスターは僕が個人でつくってきましたけど、AIBOは一人では絶対に無理ですね。開発したチームの力を感じます。


――今後どんなAIBOがいたらいいと思いますか?

大平:今、かなりのことが実現できていますよね。
そうだなぁ。たとえば子供が生まれるとか(笑)
自分で部品を買ってきて組み立てた後に、性格なんかを受け継いだソフトウェアを作っていくとか。でもそれはハードル高いですよね(笑)

SF小説であったんですけど、無人ロケットが宇宙を探査しに行って、たどり着いた星で鉱物を拾って自分の複製を作り残していく。いろんな星を回って同じことを繰り返していくうちに、長い年月をかけて銀河系中に自分の分身がどんどん出来ていくっていうのがあったんですけど。
・・・そこまではムリとしても、AIBOの分身ができて、AIBOがAIBOを育てていくっていうのはどうでしょう。面白くないですか?(笑)。
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profile
大平貴之さん
1970年神奈川県川崎市生まれ。数々の自作プラネタリウムに取り組み、大学時代に、個人開発では前例のないレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」を完成。
1996年ソニー(株)入社、生産技術の業務に携わる。
1998年には恒星数100万個の「メガスター」を、2003年には更に改良しパワーアップした「メガスターII」を完成。
同年、ソニーを退社。フリーとなり、プラネタリウムクリエイターとして活躍中。
著書に『プラネタリウムを作りました。〜7畳間で生まれた410万個の星〜』(エクスナレッジ)

大平さんのホームページ
MEGASTAR-online
(*1)アルゴリズム・・・コンピュータを使ってある特定の目的を達成するための処理手順


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