コンパクトHDカメラシステム
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日本テレビ放送網株式会社様は、2003年秋に東京・汐留地区に完成したフルHD(ハイ・ディフィニション)対応の新社屋「日本テレビタワー」に本社を移転。同年12月より、地上デジタル放送を開始しました。

関東6都県に設置されたお天気・情報カメラの映像を一括コントロールしている本社第一ニュースサブ。

日本テレビ放送網株式会社(以下、日本テレビ)様は、地上デジタル放送の最大の魅力といえるハイビジョン放送には特に力を注ぎ、すでにドラマやスポーツ、バラエティなど数多くの人気番組を16:9の画角、高精細な映像でお茶の間にお届けして、大変好評を得ています。
また、報道分野でも、本社内の編集システムや送出設備はもちろん、取材用カメラやVTRなどの機材もHD化を積極的に進めています。


情報カメラについても同様で、更新に合わせて順次HD化を進めていく計画となっています。情報カメラとはビルの屋上や公共施設、あるいは山頂や海辺に設置され、台風などの天気や街の様子を伝える屋外に設置されている『通称"お天気カメラ"』や、各支局からの『記者レポート』を届けるため屋内に設置されたカメラのことで、基本的には本社から離れた場所に設置されています。そのカメラから送られてくる臨場感溢れる映像はニュース、天気予報、情報番組では欠かせない存在となっています。


日本テレビ様では、関東6都県、20ヶ所以上に情報カメラを設置しています。今回、国会記者会館と外務省記者クラブの2ヶ所にコンパクトHDカメラHDC-X300を採用し、運用を開始しました。


地上波のテレビ放送は、基本的に2011年までは従来のアナログ放送とデジタルハイビジョン放送が同時に放送されることになっていますが、それ以降は、デジタルハイビジョン放送のみになるため、新たに導入する機材やシステムについては、どのテレビ局でもハイビジョン対応の製品を採用することになります。


今回、HDC-X300を導入した基本的な背景としては、国会記者会館と外務省記者クラブでこれまで十数年使っていたアナログカメラが古くなり、更新する時期を迎えていたことに加え、デジタルハイビジョン放送に対応したカメラのニーズが増えてきたことがあります。国会や外務省内の記者クラブには、HDC-X300とリモート雲台が設置され、本社報道サブからのリモート操作でカメラコントロールはもちろん、ズームやフォーカスなどのレンズコントロールや雲台のパン・チルトコントロールが可能です。中継先とは専用線で繋がっており、ハイビジョン映像が非圧縮の状態で送られてきます。



HDC-X300を設置した国会記者会館からのハイビジョン映像。専用線を使って非圧縮で伝送されているため高精細なまま伝送されています。

これまではスタジオの映像がHDでも、記者のレポート映像に切り替わった瞬間、4:3画角に変わり、画質もスタジオと比べると劣ってしまうため、非常に違和感がありました。それがHDC-X300の採用で、レポート映像になっても画角が同じ16:9のHD映像でニュースを届けられるようになりました。カメラの高性能に加え、本社までの伝送に専用線を使った非圧縮伝送とすることでHDならではの高画質であること、狭い記者ブースでリモート雲台に載せても運用しやすいコンパクト設計であることも好評です。
また、日本テレビ様は地上波だけでなく、BSデジタル放送(BS日テレ)や110度CSデジタル放送(スカパー!110=ch142)でもハイビジョン番組を放送中です。最新のニュースを24時間伝えるCSデジタル放送の、ニュース専門チャンネル「NNN24」のコーナー企画である「国会レポート」でもHDC-X300がフルに活躍しており、稼働率も非常に高い設備となっています。今後も多チャンネル・マルチユースという時代の流れの中で、新しいコンテンツ供給源としても期待されています。



技術統括局 報道中継ご担当者に伺いました。


今回、国会記者会館および外務省記者クラブの情報カメラとして採用したHDC-X300の一番の魅力は、コンパクトなサイズできちんとHD-SDI信号の出力を装備したHDカメラであるという点です。また、高性能・高機能を実現しつつリーズナブルな価格であることも採用の決め手の一つとなりました。ニュースや情報番組では、情報カメラの果たす役割が年々重要視されるようになり、設置箇所を増やしていきたいという潜在的な要望があります。そうした意味で、HDC-X300の優れたコストパフォーマンスは大きな魅力といえます。


画質的にも実用上申し分ないと評価しています。スミアなどの基本性能はもちろんですが、蓄積モード(スローシャッター)やゲインアップ(ターボゲイン)を使った際にしっかりした画質で再現できる点がこのカメラの大きな特長です。情報カメラを含め、報道で使うカメラは、薄暮や夜間のあまり光のない状態でもきちんと撮影できる機能と性能が求められます。そうした条件もHDC-X300はクリアしています。新しくラインアップされた光ファイバー端子を装備したHDC-X310シリーズを含めて、今後の情報カメラ選定の際の有力候補の一つになるのは間違いないと思います。


運用する立場からいいますと、屋外で使えるHDC-X300シリーズとハウジング機材とのパッケージ製品、あるいは伝送系の中で重要性を増していくであろうIP伝送への対応などを検討していただきたいと思っています。

導入事例
日本テレビ放送網株式会社様
株式会社 ZTV 様
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