ビデオ撮影では固定ショットが基本と 言われます。しかし、カメラを左右、上下に振る撮影もあります。それが 「パンニング」です。
○言葉の意味
一般的にはパンニングのことを「パン」と言い、カメラを右に振ることを「右パン」、左に振るこ とを「左パン」というふうに使われます。又、上下にカメラを振ることをティルティングとも言いますが、上に振ることを「パンアップ」、下に振ることを「パンダウン」という使われ方が多いようです。
○パンニングはどうときに使う
1.
動いている被写体を追いかけるとき。 これは固定ショットでは無理ですね。しっかり追いかけて下さい。 このとき、被写体を最後まで追いかけないで、途中でパンニングを やめて画面から出すフレームアウトという手法もあります。
2.
フレームに入りきれない大きなビルや街並み、風景などを撮るとき。
3.
場所や位置関係を説明するとき。 上の写真例ではパンすることで建物の位置関係がわかります。
○上手なパンニングと姿勢
1.
あらかじめ撮り終わりの方向に身体を向け構図を決める。
2.
そのままの姿勢で、足を動かさずに撮りはじめの方向に身体を回す。
3.
撮影を始めて5秒くらいしてからなめらかに回転させる。
4.
パンニングが終わったらそのまま5秒ほど撮りを続けてから撮影をやめる。意図的な場合を除いてパンは途中で止めたり戻ったりしないようにしましょう。
○
目的をもったパンニングは映像表現の幅を広げる手法の一つです。無意味なパンニングや使いすぎは作品的には逆効果にもなりますので ご注意下さい。
Dr.クリタのビデオ撮影講座の撮影関連ページ
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