インテグレートアンプでは入力バッファーを持たない回路構成も多く見受けられますが、これはソース機器の出力アンプがボリュームを直接駆動することになり、その能力によって音質的に優劣がつきやすい状態です。また、オペアンプを使用する場合でも音質的に考慮され良い音の部品もありますが、電気的性能を極めたり、音質的コントロールをする観点ではディスクリート回路構成が理想です。TA-A1ESでは、入力信号を必要十分な高いインピーダンスで受け、低いインピーダンスで純度の高い状態で音楽信号をボリューム回路に送りこむために、FET入力バッファーアンプを開発搭載しました。これにより、ソース側のアンプの能力に関わらず音質を保ち、ボリューム素子をドライブですることができるのでボリューム位置による音質変化が少なくなるなど、高品位な信号処理を行います。
TA-A1ESでは、ボリューム位置によってバイアスの量をコントロールし、A級(*1)動作による高音質と、大音量時に対応するAB級(*2)動作を両立する「スマートコントロールバイアス」を新規に開発。どのボリューム位置においても、音楽信号の5割から7割を占める弱から中レベルの音楽信号領域ではA級動作を基本とし、大音量のピーク時のみAB級領域で動作します。むやみな発熱を抑え、音楽再生のほとんどの時間をA級動作領域で聴くことができます。また、バイアスを充分に加えることでトランジスタの発熱がほぼ一定となり、半導体チップレベルでの急激な温度変化がなく超高域での位相回転も抑えられフォーカスの良い音が楽しめるほか、エミッタ抵抗を削除しています。
*1 充分にバイアスを加えてクロスオーバー歪み自体を発生させない方式。AB級方式と比較して発熱や消費電力の面などで非効率である反面、純度の高い音質が魅力。可変量としては1Wから10WまでがA級領域
*2 クロスオーバー歪みをキャンセルできる一定量のバイアスを加えることで、発熱を抑えたエネルギー効率が比較的高い回路。AB級方式と呼び、多くのインテグレートアンプで採用されている
TA-A1ESでは、これまでのFBシャーシを基本に、トランスベース(鉄板2mm+1.2mm)を与えています。これがビームを支える役割を果たし、ビーム自体のブレを抑えシャーシ全体の精度を向上させています。また底板も2mm+1.6mmの2重構造とすることで鉄板の共振点を高域に追いやるとともに、シャーシ全体の剛性を大幅に向上させています。入力端子がマウントされるバックパネルにも1.6mm厚のパネルを採用しFBBシャーシを構成しています。さらに、筺体の4つの脚にほぼ均一に重量が掛かるバランスになっており、ラックや棚板が音圧で振動をしてもアンプ内で振動の左右の差を生み出すことなく、安定した音場感や締まったセンターフォーカスを実現します。
ヘッドホンの性能を引き出すことを目的として独立したヘッドホンアンプを搭載。ヘッドホンアンプの難しさは、ヘッドホンのインピーダンスの大小のレンジが広いことが挙げられます。低いインピーダンスのヘッドホンと高いインピーダンスのヘッドホンとでは、アンプに求められる性能が相反します。ローインピーダンスヘッドホンをドライブすることを前提としたアンプでハイインピーダンスのヘッドホンをドライブすると音圧が足りなくなったりする場合があります。TA-A1ESでは、ヘッドホンのインピーダンスに合わせられるように3段切り替えを設け、お手持ちのヘッドホンの性能を充分に引き出します。またインピーダンス適合範囲の負荷ではアンプは純A級動作となります。
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