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商品情報・ストアデジタル一眼カメラ αもっとαを楽しむ 貫井勇志-“α”で撮る世界遺産

貫井勇志 “α”で撮る世界遺産

対談 貫井勇志 X “α900”開発者

軽量・小型化

この性能でこの軽さ、この大きさ

貫井 勇志 岡崎 純

貫井

他社のデジタルSLRも使い、普段は重いビデオカメラをかつぐことの多い私自身にとっては、“α900”は35mmフルサイズ機にしては「軽い」、「小さい」と感じたのですが、小型、軽量化でのチャレンジについて教えてください。

岡崎

製品化当初の想定では、現製品よりもっと重くなる見込みでした。そこで、軽量化のためにミラーボックス、手ぶれ補正ユニット、構造体や外装の重量軽減を図っていきました。中でも、構造体や外装は重さに占めるウェイトが非常に大きく、それらは、1g単位で軽くする努力で市場に送り出した製品の重さに近づけていきました。

貫井

大きさや重さに一番影響したのは「35mmフルサイズ」のイメージセンサーですか?

岡崎

大きさに影響するのは、やはりイメージセンサーの大型化に伴う手ぶれ補正ユニットですが、この手ブレ補正ユニットはイメージセンサー部分が大きくなっても余白部分をAPS-Cと同じ大きさで実現しましたので、小型化、軽量化に大きく貢献できました。これが大きいままだったら、現製品のサイズは達成できませんでした。
また外装構造体は、機能や性能に加えて感覚的な嗜好や信頼感などの要素がありますから、“α900”のカテゴリやターゲットユーザーの方から期待される商品像を考えて、マグネシウム合金を採用しました。最近はプラスチックの加工成形技術が進んで、軽く優れた成形性を持つプラスチックが多用されるようになりましたが、やはり信頼感や持つ喜びを考えた場合はプラスチックだけでは足りないという感覚があります。よって“α900”は、軽量で強度に優れたマグネシウム合金で剛性を高め、ボディ内部のシャーシに高強度タワーバー構造を使用し軽量化と高剛性を両立させました。

上田 定伸 マグネシウム合金外装

上田

どんなに高性能で使い易いカメラであっても、重くて一日持って歩くのが苦痛になるようでは「使えるカメラ」とは言えないと思いますから、重さは重要視しています。もちろんカメラのフォールディング性、操作性も同じです。

岡崎

“α700”では、外装カバーの内側に補強のためのフレームを一枚入れていますが、“α900”ではそれをなくし、カメラのマグネシウムの外装とフレームを廃しました。そして、このフレームを外しても強度を確保出来るようにシミュレーションを繰り返し、現在の形を達成しました。これらが軽量化に対して非常に効いています。
その他の要因として、外装構造体のフレームに使っている材質も、比重の軽いアルミ材、それもジュラルミンに近い高強度の材料を多用することで重量減に寄与できています。

貫井

カメラが軽すぎると不安ですし構えても安定しませんが、確かに重過ぎると今回のような過酷な条件で歩き回る時には困りますね。安定性と軽量性の面で、今回の撮影の範囲での感想は「ちょうどいいんじゃないかな」と感じました。どんな環境下でも操作できる大きさが好ましいのですが、サイズは大きい必要はないと思います。もっと小さくなる可能性はありますか?

岡崎

もう十分頑張りました。今は勘弁してください(笑)。

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