FE 300mm F2.8 GM OSSは、圧倒的な描写性能、高速・高精度AF、さらに世界最軽量（＊1）約1,470g（＊2）の軽量化を、妥協なく高次元で実現した大口径望遠レンズです。徹底した軽量化により撮影者の負担を軽減し、長時間の手持ち撮影も効果的にサポートします。ソニーの最先端技術を余すことなく投入し、フルサイズミラーレス一眼カメラαとの組み合わせで高速性能と高い機動力の撮影システムを提供。スポーツやイベント、野生動物の撮影など、取り回しの良い望遠レンズが求められるさまざまなシーンでプロフォトグラファーの要求に応えます。

レンズ構成：17群21枚（＊1）
最短撮影距離：2.0m
最大撮影倍率：0.16倍
焦点距離：300mm
焦点距離イメージ（＊2）：450mm
フィルター径：40.5mm
大きさ：最大径124mm × 長さ265mm
質量：約1,470g（＊3）

G Masterならではの極めて高い解像力で、決定的な瞬間を鮮明に捉えます。スーパーED（特殊低分散）ガラス3枚、ED（特殊低分散）ガラス1枚を含む光学エレメントを効果的に配置することで、大口径望遠レンズで発生しがちな軸上色収差や、画面周辺の解像低下につながる倍率色収差を抑制。画面すみずみまで圧倒的な解像性能とコントラストを維持します。また、クロップしても高い描写性能が得られるため、編集時の自由度が上がります。さらに、別売のソニー製テレコンバーター SEL14TC（1.4倍）およびSEL20TC（2.0倍）装着時は、最大600mm（APS-Cカメラでは最大900mm相当）の望遠域で開放F5.6から高い描写性能を実現しました。

本機では、G Masterならではのとろけるようなぼけ味を徹底的に追求。300mm F2.8の浅い被写界深度が、被写体をより一層立体的に際立たせます。また、新規光学設計に加え、設計・製造工程において球面収差調整を1本1本行い、ぼけ描写の質を高め、さらにはスーパーEDガラス、EDガラスが色にじみを抑制。なめらかな円形のぼけを楽しめる11枚羽根の円形絞りも採用しています。

ソニー独自のナノARコーティングIIを採用することで、太陽光などの強い光源があるときでも高い逆光耐性を実現。加えて、鏡筒内面の反射率を大幅に低減する設計により、フレアやゴーストを抑えた、コントラストが高くヌケの良いクリアな描写が可能です。

本機は、カメラボディのスピード性能を最大限に発揮し、動きの激しいスポーツや俊敏な野生動物などの一瞬の変化さえも逃さずに捉えます。本機に最適化された、高効率で高推力なXD（extreme dynamic）リニアモーター2基と制御アルゴリズムの組み合わせにより、制御信号に対する応答性を高め、大口径フォーカスレンズ群を駆動させる際に発生しやすい駆動遅延や微振動を最小限に抑制。同時に、静粛かつ低振動なAF駆動も実現しています。

高速連続撮影時、F22まで絞った撮影でも高速に追随できます。連写で流し撮りをする際や、より被写界深度を深くして被写体を深度に収めながら連写する際なども、絞り値に制限されることなく、動きのある被写体を高速・高精度なAF/AE追随連写で捉え続けます（＊）。

別売のソニー製テレコンバーター SEL14TC（1.4倍）およびSEL20TC（2.0倍）装着時も、高速・高精度なAF性能を発揮します。

さらなる軽量化を追求し、高い機動性を実現。また、迅速なフォーカシングを可能にするフォーカスレンジリミッターやフルタイムDMFスイッチ、カスタマイズ可能な4つのフォーカスホールドボタンなど充実の機能を搭載。撮影者の意図をダイレクトに反映する高い操作性で、プロフェッショナルの撮影を強力にサポートします。

徹底的な軽量化を図り、世界最軽量（＊1）となる、約1,470g（＊2）の質量を実現しました。重量化につながる鏡筒前方のエレメントを少なくし、スーパーEDガラスを含む光学エレメントを効果的に配置したほか、内部には堅牢性に優れたマグネシウム合金製の鏡筒部品を採用。撮影中や移動時の重量負荷を大きく軽減します。また、プロフォトグラファーからのフィードバックを反映し、レンズ前方に重さが集中しないよう重量バランスを最適化することで、回転運動に対する抵抗の大きさを表す慣性モーメントも低減しています。手持ち撮影時でもレンズの重量に引っ張られることなく、俊敏かつ正確なパンニングを可能にします。

光学式手ブレ補正機構の搭載により、手持ちの撮影でも被写体をシャープにとらえます。また、流し撮りに対応したMODE2に加え、動体撮影時のフレーミングの安定を重視し、手ブレ補正のアルゴリズムを最適化したMODE3（＊1）を搭載。スポーツなどの動きが不規則で激しい被写体の撮影時も、より被写体を追いやすくなります。また、5軸ボディ内手ブレ補正機構搭載のαボディに装着すれば、5軸方向のブレ補正で撮影を強力にサポートします。さらに、対応するカメラ（＊2）との組み合わせで、より効果的にボディと協調した制御が可能。望遠レンズで発生しがちな大きなブレを抑制し、安定したフレーミングができます。ボディとの協調は、動画撮影用のアクティブモード時にも対応しています。

AF-Cモード時でもフォーカスリングを回転させるだけで、瞬時にマニュアルフォーカスが可能なフルタイムDMFスイッチを搭載。AF撮影時に別の被写体にピントが引かれたときでも、フォーカスリングを回転させれば被写体近辺にピント位置をすばやく戻せます。また、フォーカスレンジリミッター設定中も、制限範囲を超えてピント位置を移動できます。

フォーカスリングには、マニュアルフォーカス時の繊細なリング操作にもレスポンスよく反応する「リニア・レスポンスMF」を採用。リング回転角度にリニアなフォーカス移動が可能であるため、撮影者の意図をダイレクトに反映した、精緻（ち）なピント合わせが可能です。

好みの機能を割り当てられるフォーカスホールドボタンをレンズ側面の4箇所に最適に配置。撮影者のホールディングスタイルに合わせて瞬時に操作できます。また、ボディ側のメニューでカスタマイズすることにより、「押す間トラッキング」などの機能を割り当てることもできます。

対応するボディのメニュー（＊）からパワーフォーカス、APS-C S35/フルサイズ設定を切り換えて操作できるファンクションリングを搭載しています。

［パワーフォーカス］
デフォルト設定。リングを回転させて、一定速度でピント送りを行うことができます。

［APS-C S35/フルサイズ］
対応するボディのメニュー（＊）で割り当てておけば、リングを回転することでフォーマットの切り換えができます。

あらかじめ合焦する範囲を限定し、迅速なフォーカシングを可能にする「フォーカスレンジリミッター」を搭載。FULL/∞-6mの2つの範囲をスイッチ1つで切り換え可能です。

防塵・防滴に配慮した設計を施すことで（＊）、屋外での過酷な撮影環境での使用にも十分耐えられる信頼性を確保しています。また、内部の鏡筒にマグネシウム合金製の部品を採用するなど、高い堅牢性と軽量化を同時に実現しています。

レンズ最前面のフッ素コーティングが、レンズ表面への汚れの付着を防止。撥水・撥油効果が高いため、汚れが付着した場合も簡単に拭き取ることができます。

NDフィルターなど市販のφ40.5mmのフィルターや、別売の差し込みタイプの円偏光フィルター（VF-DCPL1）を装着可能。円偏光フィルター（VF-DCPL1）はレンズに装着した状態でもフィルターの回転が可能です。

スライド式の三脚座は三脚リングから取り外しできるため、三脚を使用しない撮影やカメラバッグへの収納時に便利です。また、アルミ製の三脚リングは固定するねじ（クランプノブ）をゆるめれば、カメラごと任意の方向に回転することができます。

軽量化を実現しながら十分な強度を備えたエンジニアリングプラスチック製を採用した新設計のフードを同梱。フードの内側にも植毛を施すことで、高い遮光効果も実現しています。また、従来のねじ式からロックボタンタイプに変更し、着脱のしやすさにも配慮しました。

輸送時の振動や外部からの衝撃からレンズを守り、持ち運びしやすい専用ソフトケースを付属しています。