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磁性粉(磁性体) |
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鉄を材料とした、マグネヘマタイト(γ-Fe2O3)等を針状に成長させたもの。 テープに塗布される磁性粉はまだ磁化されていないごく小さな磁石です。磁気ヘッドから磁界が加わると磁化され、磁界が無くなった後でも磁化がゼロにならず残るため信号が記録できます。テープがTV信号などを記録、保存できるのは磁性体のこの特性によるものです。いわゆるテープの心臓部です。 |
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添加剤(非磁性体) |
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塗布型テープの中には記録に直接関係のある磁性体と、記録に関係せず磁性層の強さ、耐久性を高める為のカーボン粒子などの添加剤(非磁性体)が含まれています。 |
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バインダー |
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磁性粉と添加剤(非磁性体)や、磁性塗料とベースフィルムを接着する合成樹脂で出来ている接着剤であり、磁性体の分散をよくする役目も担っています。最適なバインダーを選ばないとテープになった後に磁性体がテープから脱落する場合などがあります。 |
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溶剤 |
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バインダーを溶かし、磁性粉と添加剤(非磁性体)が均一に混ざることを助けるもの。尚、ベースフィルムに塗布された後は、乾燥工程で溶剤はテープから取り除かれます。 |
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磁性塗料 |
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磁性粉、添加剤(非磁性体)、バインダー、溶剤が混ざった塗料。これがベースフィルムに塗布され、磁性層が形成されます。 |
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ベースフィルム |
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テープの土台となるもの。プラスチック(PETなど)で出来ています。表面に磁性層、裏面にバックコート層が塗られます。水、紫外線にも強く、とても丈夫で安定した素材が使われています。ベースフィルムはテープの機械的強度やテープとヘッドの当たり(コンタクト)に大きく影響します。 |
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バックコート |
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テープの摩擦をいつも一定に保ち安定した走行に役立ちます。さらに、帯電防止機能を持たせ、静電気の発生を抑えることで、ゴミやほこりの付着を防止しています。異物付着によるドロップアウトを低減させることで、大切な画像をきちんと記録できるのです。 |
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塗布 |
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ベースフィルムに磁性塗料を塗る工程。均一に塗布できるよう、磁性材料の配合はもちろん、塗布方法などにも細心の注意をはらっています。 |
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配向 |
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塗布直後のテープが乾燥工程に入る前に、外部から磁界をかけ磁性層内の磁性体をテープ長手方向にそろえる工程。テープの出力向上に貢献しています。 |
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カレンダー(加熱・加圧処理) |
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磁性塗料を塗布したジャンボロールに加熱加圧処理を施し、テープの表面を滑らかにします。テープの表面性を向上することで、テープと磁気ヘッドの当り(コンタクト)がよくなり、テープからのノイズを低減し、高出力化することが可能となります。高画質化において、重要な技術の一つとなっています。 |
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ジャンボロール |
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磁性塗料が塗布されたベースフィルムを巻いたもの。 |
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裁断 |
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ジャンボロールを1/2インチなどの規定の幅に切る工程。数ミクロン単位の大変な精度を求められる作業です。 |
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パンケーキ |
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ジャンボロールから裁断されたテープをパンケーキと呼びます。 |
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組み込み(アセンブリ) |
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パンケーキ状のテープをカセットに巻き取る工程。 |
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