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諫早ケーブルテレビジョン放送株式会社 様
ケーブル局コミchの機動力アップに貢献!生中継で活躍する『Anycast Station』使用現場レポート
コミュニティチャンネル(コミch)での生中継は、機材のセッティング時間やスタッフにかかる負担などが理由となって、数多く行うことが難しい。しかし生中継はどの地域でも視聴者から大きな反響が返ってくるだけに、放送回数は増やしたい。そんなケーブルテレビ局のジレンマを解決するのが、ソニーのライブコンテンツ・プロデューサー『Anycast Station』だ。ここでは、この機器を導入して生中継数を大幅に増加させた諫早ケーブルテレビジョン放送(株)にうかがい、その魅力を、生中継現場レポートと共にお伝えする。

自治体の合併報道を機に生中継を本格的に増加
諫早ケーブルテレビジョン放送(株)
取締役統括部長の浜辺秀人氏
同社報道制作部プロデューサーの
藤山隆志氏
同社報道制作部の道越政壮氏
諫早市――長崎県のほぼ中央に位置し、有明海、大村湾、橘湾に面した自然豊かなこの街に、諫早ケーブルテレビジョン放送(株)(通称3sunてれび)がある。多チャンネル放送、インターネット、IP電話のトリプルサービスはもちろん、住民が求めている情報を発信するコミchが市民から親しまれているケーブル局だ。


同社では最近、特にコミchでの生中継に力を入れているという。「3年ほど前から、生中継を増やそうという方針を立てていましたが、今年に入って急に、視聴者からの生中継に対するニーズが高くなってきたんです」と、同社報道制作部プロデューサーの藤山隆志氏は語る。それはどんな理由からだろうか。


「諫早市は今年3月1日に、周囲の5町と合併しました。その際、合併協議会の動きや記者会見の模様などを速報したり、市長選挙や市議会議員選挙の開票速報を生中継しました。このような合併に関する動向は、住民であれば誰もが高い関心を持っているだけに、反響は非常に大きなものでした。そうした経緯から、視聴者がコミchの情報力や速報性、ライブ性に期待するようになったんです。この声に応えるためにも、コミchで生中継を増やしていくことは緊急課題となりました」(藤山氏)。


生中継を増やすには『Anycast Station』しかない!
だが生中継を行うにあたって、同社にはひとつの問題があった。それはライブ専用の機材がないこと。したがって、生中継を行うたびに、カメラはもちろんスイッチャーやミキサーに至るまで、社内スタジオに設置してある機材をいったんバラして、機材車に積み込み、現場で再び設置するという作業をしなくてはならない。このためセッティングや撤収作業にかなり時間がかかってしまう。また生中継をしている間は社内スタジオに機材がないため、収録番組の編集等の作業が一切できなくなってしまう。このため「ライブ用機材の導入は急務で、以前から私たちのニーズに合うものを探していた」と同社取締役統括部長の浜辺秀人氏は言う。


そこで、今年7 月に導入されたのが『Anycast Station』だ。コンパクトなボディに複数モニター、スイッチャー、ミキサーなど、生中継に必要な数々の機能を搭載。オールインワンシステムなので、セッティングも非常に簡単かつスピーディに行うことができる。これにより、諫早ケーブルテレビジョン放送では、生中継の数が格段に多くなった。「今年9月には諫早三大祭りのひとつ“のんのこ諫早まつり”の生中継を行なったのですが、野外中継なので毎日機材を設置・撤収しなければなりません。この生中継は『Anycast Station』なしではありえませんでしたね」(浜辺氏)。


設置時間の短さと操作性の良さを現場で実感
では、現場で『Anycast Station』はどのように使用されているのだろうか。そこで10月25日・26日・28日に諫早文化会館大ホールで開催された「平成17年度諫早市幼・小・中学校音楽会」の生中継現場を訪れてみた。

地元の子ども・学生たちが
多数出演する音楽会
会場内にカメラ3台を配備
取材にうかがったのは3日目の10月28日。午前8時、スタッフ4名が機材と共に会場に到着した。搬入機材は『Anycast Station』のほか、カメラ3台、カメラモニター、オンエア確認用モニター、同時録画用のDVCAMレコーダーなどだ。機材搬入後、セッティングを開始。カメラなどのラインが、次々と接続されていく。『Anycast Station』はコンパクトなオールインワンタイプなので、設置は実にスピーディー。その後、およそ1時間半で映像が送出できる状態となった。「『Anycast Station』導入以前は、この2倍〜3倍の時間が必要だった」(藤山氏)そうだ。


ちなみに中継用機材は諫早文化会館の調光室に設置された。実はこの調光室には「市の担当部署と相談して、ケーブルを常時引かせてもらっている」(浜辺氏)そうだ。「今後も諫早文化会館からの生中継は何回となく行われることになりますからね。ただ、これも『Anycast Station』の導入で生中継が増やせるとわかっていたから行えたことです」。

調光室に設けられた中継システム。『Anycast Station』の他は、オンエア確認用モニターと同時録画用レコーダーだけ
その後、10時30分より生中継を開始。中継は現場総指揮1名、スイッチャー1名、カメラ3名(+本社スタジオ作業スタッフ1名)で行われた。『Anycast Station』はスイッチャー/テロッパーとして使用されていたのだが、操作を担当したスタッフはこの中継で初めて使用したとのこと。「リハーサルの時に基本的な使用方法をマスターした程度でしたが、直感的に使用できるインターフェイスなので、本番でもすぐに問題なく操作できました」と報道制作部の道越政壮氏は言う。この操作性の高さも、“時間が勝負”の生中継においては、大きな魅力である。


そして15時15分、生中継が無事終了。その後スタッフ4人で撤収作業に入り、あっという間に完了。16時過ぎには機材を車に積み終わり、局に戻れる状態となっていた。


来年完成のサテライトスタジオでも『Anycast Station』が活躍する
諫早ケーブルテレビジョン放送では現在、月1回程度のペースで生中継を行なっており、今後もさらに増やしていきたい考えだ。また、06年5月には同社近くに、地元商店街主体による複合商業施設が完成予定で、その中にガラス張りのサテライトスタジオを保有することになっている。そこからライブ番組などを放送する予定で、ここでも『Anycast Station』の活躍が期待される。「この機器とサテライトスタジオで、ライブ番組の可能性がとても広がりました。私たちも企画の立てがいがあります」と、藤山氏は言う。


浜辺氏は『Anycast Station』を「ケーブル局が生中継を行うのに必要な機能を過不足なく組み込んだ、画期的な機器。初めて試作機を見た瞬間に“ひとめぼれ”しました。そして実際に使ってみて、ケーブル局のニーズを充分理解した上で設計された機器だと実感しています」と評する。


使いやすい機器と出会ったことで生中継が増え、それが地域の視聴者の期待に応えることになる。諫早ケーブルテレビジョン放送では『Anycast Station』によって、ケーブル局と視聴者の関係をより親密なものに進化させていた。


(C)月刊「B-maga」2005年12月号掲載記事
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