法人のお客様リモートカメラシステム 事例紹介 株式会社岐阜放送 様

株式会社岐阜放送 様

高性能な自動撮影で番組制作のコスト削減に貢献する PTZオートフレーミングカメラ BRC-AM7

株式会社岐阜放送(ぎふチャン)は、1962年にラジオ放送を開始し、1968年にテレビ放送を開始した岐阜県の独立放送局です。1959年の伊勢湾台風を契機に、1962年にラジオ岐阜が設立され、1968年に全国初のUHF放送局として岐阜テレビが開局しました。その後、社名を岐阜放送に変更。災害時の情報提供に特に力を入れており、地域密着型の放送活動を展開しています。また、FC岐阜のJリーグ中継をはじめ、高校野球、高校サッカー、高校ラグビー、少年野球、ゴルフなど、さまざまなスポーツ中継番組を通して長年にわたり県民に親しまれています。

株式会社岐阜放送
技術局
制作技術部
永井 健太 様

撮影現場の省人化をめざして高性能なリモートカメラを導入

岐阜放送では、毎週金曜日に自社のニューススタジオから約1時間の生放送を行っており、その撮影にこれまでカメラマンを2名配置して対応してきました。昨今、経費削減が喫緊の課題となっており、少しでも業務の効率化を図るためにも、このスタジオにリモートカメラを導入できないかと以前から考えていました。しかし従来のリモートカメラの性能では「画質や機能に物足りなさがあり、効果があまりなさそう」という意見が社内に根強く、なかなか導入に至りませんでした。そんな時に、名古屋で開催されたソニーの展示会で『BRC-AM7』をご紹介いただき、「PTZオートフレーミング機能」のデモを体験。その精度の高さに驚き、このカメラならば実際の番組制作でも活用できるのでは、と考えました。社内に情報を持ち帰ったところ、従来のリモートカメラにないほどの高い評価が得られたことから、今回の導入が決定しました。

ニューススタジオに導入されたPTZオートフレーミングカメラ『BRC-AM7』

番組制作のコストカットとクオリティーの維持を両立

導入を決断したいちばんの決め手は、オートフレーミング機能が顔認証ではなく、AIによる骨格認識というところです。正直、最初に話を聞いたときは、今までのリモートカメラと同じような性能で、多少画質が良くなったくらいだろうと思っていました。しかし実際に展示会などでAIアナリティクスの精度の高さを体験してみて、被写体の顔が隠れたり後ろを向いたりしても見失うことなく追従しつづけるところに大きな魅力を感じました。これは従来のリモートカメラではなく、まぎれもなくPTZオートフレーミングカメラだという認識に変わりました。

ニューススタジオでは、これまで引きの映像を映すためにENGカメラを固定で設置して使用していましたが、そのカメラの代わりとしてBRC-AM7を導入しました。2025年2月から本格的に運用を開始しましたが、カメラマンを1名減らした体制でも、以前と変わらない番組づくりができています。また運用を開始してから気づいたのですが、番組中にVTRを見る出演者の様子をワイプで映す際、今まではカメラマンが常に注視しながら出演者が動くたびにワイプ内に収まるようカメラを操作していました。それに対しBRC-AM7の「PTZオートフレーミング機能」を活用することで、ワイプ用のワンショット撮影のためにカメラマンを配置しなくても、簡単なオペレーションで対応できるようになりました。この点だけでもBRC-AM7を導入した価値があったと、制作・技術スタッフからも好評です。

実際にBRC-AM7を活用した番組の様子

屋外やスポーツ中継など多様な撮影シーンでの活用も視野に

現在はスタジオに設置していますが、いずれは屋外に持ち出して活用することも考えています。岐阜放送はスポーツ中継番組を制作することが多いため、将来的には野球やサッカー、バレー、ラグビーなど、さまざまな球技の撮影においてもBRC-AM7が番組制作の効率化と経費削減に活躍するのではと期待しています。

また岐阜放送では、2022年に、中継用のシステムカメラとして、ソニーのマルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-3500』およびリモートコントロールパネル『RCP-3501』も導入しています。BRC-AM7は、あらかじめ用意されたシーンファイルを活用することで、好みのルック(*)で撮影ができますが、システムカメラの分光特性にならった「709tone」のルックを使うことで、システムカメラの混在運用時に色合わせがしやすいと聞いています。また、BRC-AM7がRCP-3501での制御に対応しているため、システムカメラ同等のオペレーションが実現でき、カメラ調整もしやすいです。今後はシステムカメラと組み合わせた中継現場での活用も検討していきたいと考えています。

BRC-AM7との連携に対応するリモートコントロールパネル『RCP-3501』

特に中継現場の場合は、スタジオと違ってカメラの設置場所と、カメラの操作卓が離れてしまうケースがほとんどですが、HDC-3500の“HDトランク機能”や“ネットワークトランク機能”を活用することで、BRC-AM7の映像信号や制御信号を、システムカメラ経由で操作卓側まで伝送することができるので、この点も中継持ち出しを考えると大変便利ですね。

*映像の色やトーン、シャープネスなどを含む映像表現

システム概要

PTZオートフレーミングカメラ
『BRC-AM7』×1台
リモートコントローラー
『RM-IP500』×1台
マルチフォーマットポータブルカメラ
『HDC-3500』×4台
リモートコントロールパネル
『RCP-3501』×4台

リモートカメラシステム

リモートカメラシステムは、カメラ操作をリモートコントローラーで行うカメラシステムです。少人数でのオペレーション、カメラ設置が困難な場所、ホールや会議室などを広範囲に撮影する利用ケースに適しています。特にオンライン講義やウェビナー(オンラインセミナー)の重要性が増す中、従来の放送設備、映像制作用途以外にも、教育設備、各種ホール、会議室、Web会議(ビデオ会議)システム、ライブ動画配信や動画コンテンツ制作など、さまざまな用途にご利用いただけます。

PTZオートフレーミングカメラ
BRC-AM7

商品情報

リモートコントローラー
RM-IP500

商品情報

マルチフォーマットポータブルカメラ
HDC-3500

商品情報

リモートコントロールパネル
RCP-3501

商品情報

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