両手で持って手回し充電してみる。
「たった1分間手回し充電するだけで、AMラジオが約60分聞ける」というのは、とっても効率がいいように思える。
実際に1分間回し続けるのって大変なものだろうか?
腕が疲れたりするのだろうか?
時間を測りながらやってみた。
普通のスピードで回しているとだいたい1秒間で2回ほどになるので、特に意識しなくても1分で120回転程度になりそう。多少は力もいるが、「1分も続けられない」ほどではなく、ちょっとまわしているとすぐに10秒、20秒が経過し、あっという間に1分間に120回転ほど回していた。
あまりにも簡単だったので、「本当にこれだけでラジオが聴けるの?」「ライトがつくの?」と少し心配になるほどだ。
さっそくラジオのボタンを上にスライドさせ、まずはAMラジオをつけてみる。
いきなり甲子園の実況中継が大ボリュームで飛び込んできた。
電池も入っていないし、電源アダプターにつながれているわけでもないラジオ。
さっき1分間まわした自分の「人力」だけでこうして音が流れているのだと思うと、ちょっと誇らしい気分になってくる。
別に今すぐ災害が起こっても、すぐに「無電源」状態になってしまうわけではないのだろうが、たったこれだけのことで、少し心強くなるから人間の心理って不思議だ。
防災袋の中身の見直しすら怠っていた自分だけど、「もしも今地震に襲われたら・・・」という不安が、心のどこかにいつもあったのだろうなと思う。
備えあれば憂いなし。
憂いてばかりいるのは、備えが不十分だと気づいているから。
いざという時の食糧を用意して、ペットボトルの水をストックして、救急セットなどそろえて袋につめる。そうして、長期の避難生活になっても、ラジオやライト、携帯電話を使えるようにしてくれるこのラジオをいつもすぐに持ち出せる場所に置いておけば、そんな漠然とした不安は少しずつ解消されてゆく気がした。
同調ランプが赤く光る。
音はとてもクリアで、昔の古いラジオしか知らない自分は「ラジオってこんなに音いいんだっけ?」とちょっとびっくり。
手回し充電だし、非常用ラジオだから、弱々しい粗い音でも仕方ないと勝手に思い込んでいたのかもしれない。そんなことは(当たり前だけど)全くなかった。
非常用にもなるこのラジオだったら「いざという時にすぐ持ち出せるよう」机の上などに置いて、普段は乾電池で普通のラジオとして使っておくというのはとてもいいと思う。手回し充電は思ったより簡単だったので、パソコン入力で凝ってしまう肩ほぐしに、血流をよくするためも、たまには手回しで充電して使ったりしてもよさそげ。
ライトも試してみる。
暗い所での写真撮影は厳しいですよね・・・。小さい割に、結構明るい。
暗い場所で、手に持って、足先1mくらいのところを照らしてみたら、ちょうど半径1.5mの光の輪が広がった(持つ高さや角度でもちろん違うけど)。専用の強力な懐中電灯と比べたら光は強くないけど、乾電池の残量の心配がなく使えるもうひとつのライトとして用意しておけば心強い。
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