アドバンスレベル設定
効果的なシーン
高度な活用法
DROアドバンスブラケット
〈アドバンスレベル設定〉を選択すると、〈アドバンスオート〉の補正効果の強弱を5段階で設定できるようになります。
被写体自身や、被写体と背景の明暗差が極端に大きいとき、両者の明るさのバランスを好みに応じて変更することが可能です。
また、明暗差の小さなシーンのコントラストを強調する、ディテールがつぶれがちな黒いドレスなどの質感をはっきり描写するなど、
より自由な写真表現が可能になります。
明暗差の大きなシーンなどで、〈アドバンスオート〉は優れた効果を発揮します。しかし、好みや意図によっては、効果を加減したいこともあるでしょう。〈アドバンスレベル設定〉は、そのようなニーズに柔軟に対応することができます。
明暗が良好に分布し、〈アドバンスオート〉が積極的な補正は必要ないと判断したシーン。しかし、表現の意図によっては被写体によって生じる影や背景にも光をまわしたいときがあります。そのようなときも、〈アドバンスレベル設定〉の設定値を上げることで、レフ板や補助光をあてたのと同様の効果を得ることができます。
明暗の分布状態が良好なため、〈アドバンスオート〉は効果が弱くてよいと判断しているシーン。あえて補正効果を強くすることで背景や葉の明るさを持ち上げ、透明感やさわやかな雰囲気を演出した例です。
明暗差の極端に大きなシーン。例えば、高輝度域の再現性を重視し、ハイライトを基準に露出を決めれば、低輝度域はより暗く写り、
最悪の場合は黒つぶれしてしまいます。こんなときも、〈アドバンスレベル設定〉で補正効果を強め、必要なレベルまで暗い側の再現性を向上させることが可能です。
背景の山並みや雲の階調を表現するため、ハイライトを基準に露出を決定。補正レベルを高く設定し、黒くつぶれていた手前の山の紅葉も浮き上がらせ、雄大な世界を表現しました。
夜景の撮影などでは、ノイズを考慮し、〈アドバンスオート〉は効果を適用しないことがあります。同じ理由により、シーンセレクションの中には、Dレンジオプティマイザーが初期設定でOFFとなっているモードがあります。このような場合でも、〈アドバンスレベル設定〉では補正を行うことが可能です。画質より像の再現を重視したいときなどに有効です。
暗い領域が多い建物も、〈アドバンスレベル設定〉を使えばここまで光をまわせます。
スローシャッターと異なり、ライトアップされた部分が飛びすぎることもありません。
どのくらい補正をきかせたらよいか判断に迷うようなシーンでは、ブラケット撮影が便利です。
これは、一回シャッターを切るだけで、補正効果の異なる3枚の画像を一度に得られるもの。
シャッターチャンスを逃すことなく、最適な補正効果の画像が得られます。
ブラケットの補正レベルのステップは、Hi(Lv1/3/5)、Lo(Lv1/2/3)から選べます。