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特別対談企画 AV評論家 麻倉怜士 x 「すご録」ハイビジョンレコーダー高画質・高音質設計者
画像本来の美を再現高画質ダビング映像を支える音作り高精度デジタル出力ハイビジョン時代へ
フィルムで撮影した映画ならではの質感も、サッカーのフィールドの芝目もハイビジョン本来の美しさで再現「DマトリックスNR HD」
小林

デジタルハイビジョン時代を迎え、「スゴ録」ハイビジョンレコーダーでは、ハイビジョン映像をより美しく再現することをテーマに、高画質化を追求しました。具体的には、ノイズリダクション機能の「DマトリックスNR HD」を搭載することで、元から高画質のものはそのままに、そうでないものはユーザーの手をできるだけ煩わせることなく、可能な限り美しくして表示する。これがコンセプトです。

「DマトリックスNR HD」には、「BNR(ブロック・ノイズリダクション」「FNR(フレーム・ノイズリダクション)」という、2つのノイズリダクション機能を搭載しています。「BNR」は、MPEG特有のブロック状・格子状の、いわゆるブロックノイズを除去する機能。ブロックノイズは、動きが激しいシーンで出やすいのですが、その理由は、動きを予測して圧縮効率を高めるというMPEGの原理そのものにあります。そのため、たとえば水しぶきとか、サッカーなどのスポーツといった動きが激しいシーンで、次の絵がどうなるか予測ができない場合に、どうしてもノイズが出てしまうのです。

「FNR」は、ザラザラ、ザワザワしたランダムノイズを除去する機能。たとえば、古いフィルム映画をMPEGに変換するときに、フィルムノイズなどがザワザワしたMPEG的なノイズに変換されて出てしまうことがある。ハイビジョンでも、標準テレビ放送(SD)映像をアップコンバートして放送する場合には、ランダムノイズが出やすくなることが多いですね。

 

「DマトリックスNR HD」

  
対談者プロフィール
AV評論家 麻倉怜士
日本経済新聞・プレジデント紙を経てオーディオビジュアル評論の世界へと進む。コンピューター&マルチメディアに関する知識も豊富で、今、話題のディスクレコーダーに関する情報収集力とその知識で右に出るものなし。エアチェックマニアとしても有名で、およそ30畳の自宅AVルームには、豊富なコレクションを有している。好きな映画とオペラを鑑賞するのが日課。最近では、津田塾大学にて音楽の講師として教鞭をとる。
 
高画質開発担当 小林博

ビデオ事業本部
オプティカルシステム開発部門

入社以来、ハイバンドベータ、EDベータ、アナログ/デジタルLSIの開発・設計、MPEG系のデジタル映像機器と画質を追求。「スゴ録」ではノイズリダクションをはじめとする画質系を担当。

 
高音質開発担当 桑原邦和

ビデオ事業本部
ビデオシステム事業部門

入社以来、VHS、ブルーレイディスクレコーダー商品設計として音声系を担当。「スゴ録」ハイビジョンレコーダーでは、ハイビジョン映像を支えるリアルな音づくりを追求する。

 
デジタルハイビジョン放送の必要なポイントに最適なノイズリダクションを自動でかける
麻倉

デジタルハイビジョン放送には、地上デジタルとBSデジタルがありますが、そこで画質を決める要素は2つあります。ひとつは、本物のハイビジョンか標準テレビ放送(SD)をアップコンバートしたものかという素材の違い。もうひとつは、転送レートが高いか低いかの違いです。

ちなみに、転送レートが一番いいのはNHKのBSデジタルで24Mbps。その次が、WOWOWなどの他のBSデジタルで20〜18Mbps。地上デジタルは良くて18Mbpsで、中には16Mbpsや12Mbpsの場合もあります。エンコーダーは地上デジタルの方が新しいので、いちがいに転送レートだけで比べられない部分もありますが……。一番いいのは転送レートが高くてリアルハイビジョン素材のもの。たとえば、NHKのBSハイビジョンで生放送のものは抜群にキレイです。これはフルハイビジョンで送られていることも理由ですね。でも、昔の映画などを見ると、「これが同じハイビジョンなのか?」とビックリすることがある。つまり、ハイビジョンといっても実際には一言では言えないのです。

転送レートが高くて、もともとハイビジョン素材のものには、ノイズリダクションはあまり要らない。ところが、転送レートが低かったり、古い映画などをアップコンバートした番組もたくさんあります。たとえば、地上デジタルで放送されている古い映画などがそれです。一番厳しいのは、白黒で精細感があって動きがハッキリしている波のシーンのような映像ですね。古いものは特にそうですが、動きのあるシーンが多い映画などはノイズが出やすいので、優れたノイズリダクション機能があるとものすごくメリットがあるのです。いまは過渡期なので、ハイビジョンでも映画を楽しむなら、ぜひノイズリダクション機能を活用することをお勧めします。

 
小林

ノイズが出るなら、つねにノイズリダクションを強くかければいいだろうという考え方もあるわけですが、それをやってしまうとノイズが発生していないときに、どうしても絵が甘くなってしまう。特に大画面でハイビジョンだと、そういう甘さもわかってしまうので、手が抜けません。だから、ノイズが出やすいときだけノイズリダクションをかけてあげるのがベストなのです。

そこで、初代のRDZ-D5をはじめ今回も、ソニーが独自に開発したシステムLSIを搭載しました。これを使って、ハイビジョン映像に含まれるノイズを動的(ダイナミック)に細かく検知し、少ない個所はそのままに、多い個所は強めにかけてノイズを除去する技術を実現しています。たとえば、ブロックノイズは転送レートが低いときに出やすいのですが、そういう「転送レートが低い」という情報と「動きが激しい」という情報をMPEGのデコーダーから抽出し、必要なポイントに最適なノイズリダクションを自動でかける機能をハイビジョンでも可能にしました。

 
麻倉

私は、BSデジタルチューナー内蔵ブルーレイディスクレコーダー「BDZ-S77」のときからソニーの技術者と交流させてもらっています。当時から、「映画などの色が厚いところにでるノイズを、どうやって取ろうか……」という姿勢で開発をやっていた。ソニーにはそういう伝統があるわけです。たとえば、映画制作の立場から見たら、フィルム上の粒状ノイズはコンテンツなのですよ。そこにハリウッドの魂があると言う。単純にノイズを取ったらディテールも削がれてしまうから、ノッペリした映像になってしまうわけです。その辺をソニーの技術者は理解している。ソニーは、最近になってからハイビジョンレコーダーを手がけた会社ではない。当時からノイズリダクションでは、身の入れ方が違っていましたね。

 

  
小林

ノイズリダクションの場合は、そういう微妙なサジ加減が難しいですね。たとえば、私はサッカーが好きなのですが、「FNR」のチューニングでは、フィールドの芝目が消えないように気を使いました。選手やボールを追いかけてカメラがパンしたときに、背景がどうしてもボケてしまいがちになります。そういうところも、動きの情報などを使って、芝目がボケないようにしつつ「FNR」でノイズをキレイにしているのです。

  

FNR(フレーム・ノイズリダクション)効果例

*機能説明の画面はイメージです
  
麻倉

ハイビジョンなら芝目はキーポイントですよね。標準テレビ放送(SD)なら芝目が大事なんて言わないけど、芝目まで見えるからこそ、ハイビジョンならではの臨場感や空気感があるわけで。ハイビジョンの場合、サッカーなどを見ていても、情報量の中でも輝度と色、特に色の情報量が格段に増えたことのありがたみがすごくある。大画面で見たときの色のグラデーションの質感はすばらしい。そういうディティールを、ハイビジョン高画質でちゃんと楽しめるのが「RDZ-D90/D70/D50」の魅力ですね。

 
 

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AV評論家 麻倉怜士
高画質開発担当 小林博
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