デジタルハイビジョン放送には、地上デジタルとBSデジタルがありますが、そこで画質を決める要素は2つあります。ひとつは、本物のハイビジョンか標準テレビ放送(SD)をアップコンバートしたものかという素材の違い。もうひとつは、転送レートが高いか低いかの違いです。 ちなみに、転送レートが一番いいのはNHKのBSデジタルで24Mbps。その次が、WOWOWなどの他のBSデジタルで20〜18Mbps。地上デジタルは良くて18Mbpsで、中には16Mbpsや12Mbpsの場合もあります。エンコーダーは地上デジタルの方が新しいので、いちがいに転送レートだけで比べられない部分もありますが……。一番いいのは転送レートが高くてリアルハイビジョン素材のもの。たとえば、NHKのBSハイビジョンで生放送のものは抜群にキレイです。これはフルハイビジョンで送られていることも理由ですね。でも、昔の映画などを見ると、「これが同じハイビジョンなのか?」とビックリすることがある。つまり、ハイビジョンといっても実際には一言では言えないのです。 転送レートが高くて、もともとハイビジョン素材のものには、ノイズリダクションはあまり要らない。ところが、転送レートが低かったり、古い映画などをアップコンバートした番組もたくさんあります。たとえば、地上デジタルで放送されている古い映画などがそれです。一番厳しいのは、白黒で精細感があって動きがハッキリしている波のシーンのような映像ですね。古いものは特にそうですが、動きのあるシーンが多い映画などはノイズが出やすいので、優れたノイズリダクション機能があるとものすごくメリットがあるのです。いまは過渡期なので、ハイビジョンでも映画を楽しむなら、ぜひノイズリダクション機能を活用することをお勧めします。 |