これから、AV機器の世界には“ハイビジョンエンターテインメント”の時代がくると思います。いままではパッケージの進化というのがあって、LDからDVDになって、さらにはブルーレイになるという過程をたどるでしょう。一方、放送の進化というのはずっとなくて、従来の標準テレビ放送(SD)のままで半世紀もやってきたわけです。そこに、ハイビジョン放送の時代が到来した。つまり、現在はパッケージの進化と放送の進化が同時に起きている時代なのです。
実際、ハイビジョンの爆発力にはすごいものがあります。ハイビジョン対応レコーダーをはじめとするソース機器もそうだし、ディスプレイ、プロジェクター、5.1ch、ブルーレイ、そしてビデオカメラ……と、ハイビジョンの衝撃を受けていない商品はほとんどないと言っていいほどです。
その中で、“ハイビジョンエンターテインメント”の核となるのは、やはりレコーダーだと思います。いまの段階ではブルーレイが入ってないので完全な装備ではないですが、将来はそれも入ってくる。それを考えると、「再生」も「エアチェック」も、どちらもハイビジョンでできるという世界になるわけですね。これは非常に楽しみです。AVライフが一変しますよ。
今回の「RDZ-D90/D70/D50」は、現段階で持てる力のすべてをソニーの技術者が投入した結果、映像も音も非常に美しくてさらによくなりました。辛口な私も、特に音に関しては90点というハイスコアをつけました。こんな点数、滅多につけないんですよ。いまの段階で、このような“ハイビジョンエンターテインメント”の世界を見据えた商品が登場してきた意義は大きいと思います。
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