ズームレンズと単焦点レンズ
レンズには、焦点距離を変更できる「ズームレンズ」と、焦点距離が固定された「単焦点レンズ」があります。
それぞれのどのような特徴があるのか見ていきましょう。
ズームレンズ
ズームレンズは焦点距離を変更できるレンズです。
例えば18-135mmというレンズでは、焦点距離を18mmから135mmまでの間で自由に変化させ、カメラと被写体との距離を保ったままさまざまな画角で撮影することができます。
■F値について
ズーム位置によってF値が変わるレンズとF値が固定のレンズがあります。レンズ名称の「F4.5-5.6」や「F2.8」で判別することが可能です。
例えば、SEL70300G(FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS)の場合、70mmのとき開放F値が4.5、300mmのとき開放F値が5.6という意味です。
SEL1655G(E 16-55mm F2.8 G)の場合はどの焦点距離で使用してもF値は2.8です。
■高倍率ズーム
広角域が中心のレンズを「広角ズームレンズ」、標準域が中心のレンズを「標準ズームレンズ」、望遠域が中心のレンズを「望遠ズームレンズ」とそれぞれ呼びます。
SEL18135(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)のように、広角から望遠まで広い範囲をカバーするズームを「高倍率ズーム」と呼び、一本で幅広い画角で撮れるので便利です。
■パワーズームレンズ
SELP18105G(E PZ 18-105mm F4 G OSS)など、レンズ型名がSELPから始まるレンズはパワーズームレンズです。レンズにズームレバーがあり、スムーズにズームができます。
パワーズームレンズについて、以下のページで詳しく説明しています。
パワーズームレンズを使ってみよう
■おすすめの撮影シーンや被写体
1本のレンズでさまざまな画角で撮影できるので、旅行など、なるべく持ち物を少なくしたい場合に便利です。また、花火大会や運動会など、撮影する場所の移動が難しいときにもおすすめです。
単焦点レンズ
焦点距離が固定されているレンズを単焦点レンズと呼びます。マクロレンズも単焦点レンズの一種です。
明るい(F値が小さい)レンズが多く、きれいなぼけを活かした表現が楽しめます。また、光を多く取り入れることができるため、室内や暗いシーンでも手ブレやノイズを抑えて撮影することができます。
単焦点レンズはズームレンズとは異なり、画角を変えるために自分が動く必要があります。被写体との距離感を見極めたり、フレーミングや構図を考える習慣をつけるなど、写真撮影の基礎が身に着くので、撮影スキルを上達させたい初心者の方にもおすすめです。
単焦点レンズで撮影しました。F値を小さく設定できるため、背景が大きくぼけて被写体が際立ちます。
■おすすめの撮影シーンや被写体
イルミネーションや花などぼけを活かした表現や、テーブルフォトなど室内での撮影におすすめです。