いざ撮影するとなっても、なかなか1枚目を押せないという事が多々あります。構図を考えるあまり1枚目が切れない。思うところに選手が来ない。こういった場合はつまらない絵と判りながらも闇雲にとりあえずシャッターを切ってしまうという方法をとります。するといつの間にかリズムが出て来て自然に絵をつくりながら撮影していたりします。競技場に到着するまで頭の中に描いた理想の絵を求め、そして現場での変化を楽しみながら、それに対応して撮る楽しさも味わってください。
私の場合はよくその競技に入り込んでしまい、「よし、行け」「ここに持ってこい」「打て」などと心で叫びながら、自らが競技者となってしまって撮影しています。すると先を読みながらの撮影が容易になり、競技に流されてしまうのではなく、流れを自分で作れるからです。その反動で試合後はかなり疲れてしまう撮り方ではありますが、それもまた楽しいものです。また入り込んで感情を込めて撮る事により絵の中でも感情が写し込め、後で写真を見返す時にも感情は蘇ってきます。 |