写真には光と影があるように、競技スポーツには勝者と敗者が存在します。勝者を撮るのは気楽でも、敗者を撮るのは気が重いもの。特に感情移入していると天国と地獄くらいの落差はあります。しかしそれも事実、負けを認める事によってより大きくたくましく、強くなるチャンスなのです。時として涙でファインダーが見えなくなってしまう時もあるかもしれません。しかし次につながる1枚を、成長過程にある1枚を残してみてください。次の時には良い想い出に代わっているはずですから。
時としてその悔しさ、涙がターニングポイントになる事もあります。1点の大切さ、控えでいる悔しさ。撮影者に対してもその想い、感情は大切で、撮り逃した悔しさ、「あれはこう撮れば良かった」などという後悔が、後の撮影に活かされればより一層「次の1枚」の大切さがわかり、その1枚の撮影に対して自ずと心構えが出来て来ます。
ただすべての面で忘れないでいて欲しい事があります。すべての撮影に対して「心を持ってシャッターを切って欲しい」という事です。残念ながらカメラ、写真表現は時として使い方を誤れば暴力になってしまいます。お互いに嫌な想いは残さない様に、撮影には気を使ってください。 |