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商品情報・ストアデジタル一眼カメラ ααヒストリー

アンチシェイク

α-7 DIGITALによってαはデジタル SLRへ変遷を遂げました。
カメラがデジタル化されることによって、インクジェットプリンター等により、大きくプリントされる機会が増大します。
「大きくプリントされるようになれば、きっと手ぶれによる失敗が目立つ」
「安価でどんなレンズでも手ぶれ補正ができるシステムを提供したい」
「お客様が今使われているレンズを買い換えなくてもいいシステムを提供したい」
そんな思いから開発陣は早くからボディ内蔵の手ぶれ補正機能、アンチシェイクの実用化を検討していました。

撮像素子は様々な方向にブレながら動く

手ぶれ補正機能、アンチシェイクの実用化で最も困難だったことは、撮像素子、CCDをスムーズにかつ高速に動かすための仕組みです。マイクロモーターや他のアクチュエーターを使った検討も行われましたが、撮像素子を固定した台板とカメラボディの間には必ず摩擦が発生し、CCDを動かそうとすると、CCDが前後に揺れたり、斜め方向にがたついたりしてしまいます。CCDは実際に画像を記録する撮像素子であり、ほんの僅かながたつきも許されません。

そこでCCDを動かす仕組みそのものから新規に開発を図り、問題の摩擦を有効利用した駆動システムが、SIDM「超音波リニアアクチュエーター」です。SIDMは、電流を流すことでその先につけられた駆動軸が超音波伸縮を行う機構となっており、CCDはこの駆動軸の上に乗るようになっています。

SIDM

(1)ウェイト (2)圧電素子 (3)駆動軸

例えば板の上に物を置いたときのことを想定します。板をゆっくりと動かすと上に置いた物は板と一緒に動きますが、板を急速に動かすと、慣性が働いて板の上のものは動かず、板だけが動くはずです。これがSIDMの動作の仕組みであり、摩擦があるからこそ実現し、ガタのない駆動を実現します。

アクチュエーターの先の駆動軸をゆっくりと前に伸ばし、急速に縮める、これを繰り返すことで駆動軸に接したCCD台板を動かします。このときCCD台板はアクチュエーター先端の駆動軸としっかりと密着しており、何らガタは発生しません。また、モーターとは異なり非常にゆっくりとした速度から高速まで、自由にCCDを動かすことができるのです。

超音波リニアアクチュエーターを縦横2つ搭載

α-7 DIGITAL、α-Sweet DIGITALでは縦横それぞれの方向に対してブレを検知する2つの角速度センサーを搭載、使用しているレンズの情報や撮影距離の情報と共にこのセンサーからのブレ信号を専用ICで高速に演算して、それぞれの方向に対して設けられたSIDMを駆動することによってほぼリアルタイムに手振れを補正します。

わざわざ高い専用のレンズを買わなくても、全てのユーザーに手ぶれ補正機能を提供し失敗をなくしてもらう。そんな願いから開発されたボディ内蔵の手ぶれ補正機能「アンチシェイク」です。

撮像素子を動かして像の位置をリアルタイムに補正する

コニカミノルタはカメラ事業を2006年3月31日に終了しました。

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