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img 8.AIBOが拓くロボット開発の世界 OPEN-R SDKで広がるロボット研究・教育の世界 ロボット開発プラットフォームとしてのAIBO
 

 2002年6月から、ソニーではOPEN-Rのソフトウェアに関する仕様を公開すると同時に、AIBOを動作させるプログラムを作成するためのソフトウェア開発キット「OPEN-R SDK」を無償で提供を開始しました。このOPEN-R SDKとAIBOを使ったロボット技術や人工知能に関する研究の輪が世界的に広がっています。家庭向けのエンターテインメントロボットであるAIBOに集約されている先進的な技術の高さと、ロボットとしての完成度の高さが、各国の研究機関から認められ、世界的なロボット開発の潮流の中で、大きな役割をはたしているのです。

 このような、OPEN-R SDKを中心とした世界的なロボット技術の研究・開発コミュニティーとして、「OPEN-R SDK Official Web Site」(※OPEN-R SDK Official Web Siteは終了しました)が存在します。OPEN-R SDKの無償ダウンロードをはじめ、充実したFAQなど技術情報の公開、また掲示板では技術情報交換が積極的に行われています。その他にも初心者向けの「OPEN-R SDKプログラミング講座」や開発者が中心となる情報交換会「OPEN-R TECHNO FORUM」、そして「ロボカップ」といった各種のリアルイベントを積極的に開催・参加し、AIBOの普及を通して、ロボット文化の広がりに貢献しています。

 このように、ロボット研究や教育のためのプラットフォームとして、大学などを中心に広く採用されているAIBOとOPEN-R SDK。その成果を発表する頂点となるイベントが1997年から毎年開催されている「ロボカップ」です。ロボカップは「西暦2050年、サッカーの世界チャンピオン・チームに勝てる、自律型ロボットのチームを作る」という夢に向かって、人工知能やロボット工学などの研究を推進し、さまざまな分野の基礎技術として波及させることを目的としたプロジェクトです。

 国内大会としての「ジャパンオープン」(2004年は大阪で開催)と、ワールドカップにあたる「世界大会」(2004年はポルトガル、2005年は大阪で開催)とがあり、4対4のチーム形式でAIBOが対戦するサッカー競技などのさまざまなロボット競技で、毎年熱戦が繰り広げられています。日本以外でも、アメリカ大会、ヨーロッパ大会、オーストラリア大会など、地方大会が各国で盛んに行われており、大学を中心とした研究者同士の交流も盛んに行われています。

 こうした研究の成果が、さまざまなロボット技術や製品に取り入れられることで、21世紀のロボット文化がさらに大きな広がりを見せています。人類が永年夢見てきたロボットとの共存が、AIBOとOPEN-R SDKによって着実に前進しているのです。

2003年ロボカップ世界大会の参加者たち


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はじめに:ロボット文化とAIBO AIBOは人間とコミュニケーションするロボット AIBOは人と人をつなぐロボット
AIBOではじまる人間とロボットの共存 AIBOは学習・成長するロボット AIBOが拓くロボット開発の世界
AIBOは一人で行動する自立型ロボット AIBOは知性を持つロボット AIBOは進化し続けるロボット

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