ロボットといえば、一般的には産業用ロボットなどの実用的なものが主流です。単純作業や過酷な労働を代行する、人間の役に立つ存在。これが従来のロボットのイメージでした。これに対してソニーでは、家庭用ロボットとして「実用的でなくても、おもしろい、楽しいというロボットがあってもいいのではないか?」と考えました。「ロボットが家庭に入り人間と暮らすことで、新しい文化や産業が生まれるのではないか」。そんな発想のもとに、趣味・娯楽を目的とした新しい分野のロボットの開発に取り組んだのです。
AIBOの開発は「従来のロボットのイメージを変える」ことからスタートしました。人間と暮らすエンターテインメントロボットは、これまでのロボットの世界にはなかった、まったく新しいジャンルです。家庭の中で、人間と楽しく・おもしろく共存するためには、エンターテインメントロボット独自の、新しい哲学と行動規範が必要です。そこで、次のような「ロボット工学三原則・AIBO版」を定めました。
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