まず初めに、風景を撮影する時は、絞りを少し絞って撮影しましょう。撮影環境やレンズにも依りますが、絞り値をF8くらいで撮影すると全体にピントが合ったシャープな写真を撮ることができます。一般的に、コントラストを強調したシャープな写真が撮りたければF値を大きくし、逆に全体をふんわりとした雰囲気で撮りたい時はF値を小さく設定します。
絞りをF9まで絞ることで、手前の松の木にも奥の空にもピントが合い、シャープな写真となりました。F値が小さすぎると、木か空かどちらかにしかピントが合わず、キリっとしない写りになりがちです。
ズームレンズの場合、風景を撮るときはレンズの広角側(焦点距離が短い側)を使うと、より広く景色を切り取ることができます。また、空と一緒に撮るときは、空を多めに入れることでより広々とした印象になり、ダイナミックさを伝えることができます。
ズームレンズの広角側で撮影しました。メインの被写体は海ですが、海だけをを大きく写すのではなく、空と雲を多めに入れることでより広々とした雰囲気が強調されています。
景色や雲そのものをさらにくっきりと、鮮やかに写したいときはクリエイティブスタイルを変更してみましょう。クリエイティブスタイルを『風景』に設定するとコントラストや彩度が高まり、より立体感を感じる写真に仕上がります。色や陰にさらにメリハリをつけ、印象的な写真に仕上げたい時は、オプションから彩度やコントラストを微調整しましょう。それぞれ±3段階で調節することができます。
クリエイティブスタイルを変えてみました。【1】の写真は[スタンダード]で、【2】の写真は[風景]にし、さらにオプションから『彩度』と『コントラスト』を高く設定しました。こうすることで空と紅葉が色鮮やかに力強く再現されました。しかし、コントラストや彩度を上げすぎると、色が飽和して塗りつぶしたような写真になってしまうこともあるので、注意が必要です。
より広角に、ダイナミックな写真を撮るには広角レンズを使ってみましょう。広角レンズは人間の眼よりも広い範囲を写し出すことができるので、風景だけでなく、普段のスナップや街を撮る際も、個性のある写真を撮ることができるおもしろいレンズです。
広角レンズの特徴を押さえておくと表現方法が増え、風景撮影に役立つでしょう。詳しくは以下のページをご覧ください。
広角レンズの特徴機種はさまざまですが、NEX-7やα6000(ILCE-6000)で使っていたレンズをα7C(ILCE-7C)やα7III(ILCE-7M3)で使えるか、といった内容のお問い合わせをお客様からいただくことがあります。
ボディ、レンズともに、APS-Cフォーマットと35mmフルサイズがあり、同じEマウントであれば組み合わせてお使いいただくことが可能です。使用時の注意点などについては以下のページをご覧ください。
APS-Cフォーマットのボディまたはレンズと35mmフルサイズのボディまたはレンズを組み合わせて使えるか(α:アルファ:Eマウント)この作例は、SEL28F20とSEL075UWCを組み合わせて撮影しています。SEL28F20は35mmフルサイズ対応の広角単焦点レンズです。高度非球面レンズ(AAレンズ advanced aspherical)1枚を含む非球面レンズ3枚、EDガラス2枚を使用し、小型設計ながら美しいぼけ味と周辺までシャープな描写を両立。開放F値2.0と明るく、室内でも手持ち撮影が可能です。静粛かつ高速なAF駆動を実現するリニアモーターを採用。外装には高品位なアルミニウム合金を使用し、防塵・防滴にも配慮した設計です。別売のSEL28F20専用ウルトラワイドコンバーターSEL075UWCと組み合わせれば、焦点距離21mmの超広角描写が手軽に楽しめます。
焦点距離12mmをカバーする超広角ズームレンズ。風景や建物など、目の前に広がる光景をダイナミックに捉えたいという表現への欲求に応えます。
35mmフルサイズイメージセンサーとマッチする高い描写性能を誇る広角ズームレンズです。ソニー独自の高度な成型技術を用いた高度非球面AA(advanced aspherical)レンズ1枚と非球面レンズ4枚を用いた先進の光学設計により、画面のすみずみまでシャープに描写する高解像の実現と歪曲収差や像面湾曲を極限まで低減。また、EDガラスの使用により、色収差も抑制します。さらに、「T*(ティースター)コーティング」の採用により、レンズ表面での光の反射を効果的に抑え、画質低下の原因となるフレアやゴーストを最小限に抑制。忠実な色再現とヌケの良い描写を実現しています。標準ズームレンズ(Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS)、望遠ズームレンズ(FE 70-200mm F4 G OSS)とともに使用することで広い焦点距離をカバーします。
超広角領域の15mmから広角27mm相当(35mm判換算)までをカバーするEマウント専用の超広角ズームレンズです。非球面レンズ3枚とスーパーEDガラスを用いた光学系により、15mm(35mm判換算)という超広角で発生する諸収差を良好に補正し、コントラストの高い描写を実現。全画角を開放F値4で使用できるので、ダイナミックな風景や夕景などの光量が不足しがちなシーンも速いシャッタースピードで撮影可能。さらに光学式手ブレ補正機能も内蔵。円形絞りによる美しいぼけも魅力です。
使用頻度の高い16-55mm(35mm判換算24-82.5mm)をカバーし、APS-C対応で初となるズーム全域で開放F値2.8を実現した標準ズームレンズです。開放F値2.8の明るさと、軽量かつコンパクトデザインを両立し、風景、ポートレートから日常のスナップまで幅広い撮影シーンで活躍します。
以下はAマウントレンズです。Eマウントのボディで使うにはマウントアダプターが必要です。
AマウントとEマウントについて
超広角領域の16mmから広角35mmまでの焦点距離をカバーする、開放F値2.8の大口径広角ズームレンズです。非球面レンズ3枚、スーパーEDガラス1枚、EDガラス1枚を使用した高い光学性能により、絞り開放から高コントラストでシャープな画質が得られます。また、ZEISS「T*(ティースター)コーティング」の特性向上により、厳しい光線条件下でもゴーストを抑えたクリアな描写を実現しています。AFはSSM(超音波モーター)とインターナルフォーカシングを組み合わせ、静粛で高速なフォーカシングを実現。さらに、AFの動体追尾性能は、従来の約4倍(Vario-Sonnar T* 16-35mm F2.8 ZA SSMとの比較)の速度を達成し、動きの速い被写体もAFが捉え続けます。最大撮影倍率は0.24倍という高い近接撮影能力を備え、幅広い撮影ジャンルで威力を発揮します。屋外での撮影を考慮し、防塵防滴に配慮した設計も行っています。