流し撮りでスピード感を表現する
デジタル一眼カメラ α(アルファ)で写真撮影を楽しむどのようなシーンで活用できるか
動きが一方向でコースが決っている以下のようなシーンが流し撮りにはおすすめです。予測しにくい動きには向いていません。
- 乗り物 … 鉄道、カーレース、飛行機
- 人物 … 運動会の徒競走、スポーツ(マラソン、サイクルロードレース、モトクロスなど)
- 動物 … 犬 (ドッグラン)、馬 (競馬、やぶさめ)
おすすめの撮影設定
あらかじめ構図を決めて、被写体が画面に入ってきたときにピントを合わせたい位置にフォーカスポイントを設定します。この作例はフォーカスエリア[ゾーン]で撮影しています。
列車の本数には限りがあるので試し撮りも含め、ベストなロケーション、時間帯で理想的な撮影ができるよう事前の下調べが重要です。三脚や一脚の使用が制限されている場所もありますので、使用できるかどうかも事前に確認しておきましょう。
シャッタースピードを調整する
シャッタースピード1/125くらいから始めて、徐々にシャッタースピードを遅くして、ピントの合わせ方と流れ具合の変化を確認していくとよいでしょう。シャッタースピードを遅くするほど背景が流れスピード感が増しますが、被写体自体がブレる可能性が高くなるので難易度が高くなります。
走る人を流し撮りした作例です。シャッタースピードが遅い1/40秒の作例のほうが、より背景が流れています。
NDフィルターを利用する
流し撮りではシャッタースピードを遅く設定するので、絞り込んで撮影することが多くなります。シャッタースピードを設定したときにF値が点滅している場合は、設定できる絞りの範囲を超えていることを表しています。この場合は露出オーバーになりますので、F値が点滅しなくなるまでシャッタースピード速くする必要があります。NDフィルターを装着すると、レンズから入ってくる光の量を減らすことができる(暗くできる)ので、シャッタースピードを遅くしたい場合にはNDフィルターが一枚あると便利です。
流し撮りの撮影方法
被写体の動きとシンクロするように、カメラを左右に振りながら撮影します。シャッターを切る前から追い続け、シャッターを切ったあともそのままカメラを振り続けるのが成功のポイントです。
手ブレ補正モードスイッチが搭載されているレンズは流し撮りにおすすめ
手ブレ補正モードスイッチが搭載されているレンズは流し撮りにおすすめです。MODE2まで搭載されているレンズとMODE3まで搭載されているレンズがあります。いずれの場合もMODE2が流し撮り用に最適化されています。
Optical Steady Shot(手ブレ補正)をONにして、MODE2にセットします。
- MODE1
- 主に、通常の手ブレを補正します。(ノーマル)
- MODE2
- 移動する被写体を流し撮りする場合、手ブレを補正します。
- MODE3
- フレーミングを重視した手ブレ補正を行います。スポーツなど
不規則に素早く動く被写体を追いかけやすくなります。
三脚を使用する
三脚の使用が可能な場所であれば、三脚を使用すれば撮影が安定します。夜の飛行場などで光の流れを表現するときなどは特におすすめです。三脚使用時は、流し撮りモードのあるレンズの場合を含め、手ブレ補正機能はオフにします。
流し撮りに適した手ブレ補正モードスイッチがあるレンズ
ボディ、レンズともに、35mmフルサイズとAPS-Cフォーマットがあります。
35mmフルサイズのボディにAPS-Cのレンズを装着したり、APS-Cのボディに35mmフルサイズのレンズを装着することも可能です。詳しくは以下のページをご覧ください。
APS-Cフォーマットのボディまたはレンズと35mmフルサイズのボディまたはレンズを組み合わせて使えるか