ビデオ会議により従来の社内教育や情報伝達体制を抜本的に改革。 テレビネットワークシステム(TNS)は、創業100周年記念プロジェクトの一貫として構築された 今回のシステム導入前は、社内教育や情報伝達の手段として、文書による通知やDVDの配布、集合研修、出向研修などを行ってきました。しかし、たとえば文書による通知では、目を通した各人による解釈の違いやタイムラグ、浸透度合いのばらつきが生じるなどの課題がありました。対面研修であればこのような問題はある程度解消できますが、今度は時間やコスト面などの負荷が発生します。当社の拠点数は、大阪・東京本社や主要都市90ヶ所の支社、70ヶ所の営業部などを合わせると220ヶ所を超えます。組織ごとに研修を開催しても、伝達スピードや浸透度合いに差が出ることは避けられません。また、金融商品取引法の施行や郵政民営化、ネット生保の登場など、生命保険業界を取り巻く環境の変化にスピーディに対応するためにも、従来の教育研修・情報伝達・コミュニケーション体制を抜本的に改革する必要があると考えました。そこで、創業100周年記念プロジェクトの一貫として、ビデオ会議システムを活用した「テレビネットワークシステム(TNS)」を導入することになりました。(冨川主任)画質と音声、操作性の良さ、コスト面など総合力を評価し導入を決定。 システム一式は、コントロールデスクの下に収納されている東京本社の配信スタジオ内に設置されたコントロールデスク ビデオ会議の魅力は、発言者の意見や体験を発言者自身の言葉で伝えられることです。身振り手振りや表情も加わることで臨場感が増し、リアルタイムで質疑応答することで一層の理解が深まります。高品質な研修を全国一斉に実施するため、映像や音声をリアルタイムに双方向でやりとりできるシステムを目指し、数社の製品やソリューションを比較検討した結果、ビデオ会議端末にソニーのビデオ会議システムを、専用回線網にNTTビズリンクのテレビ会議多地点接続サービスを選択しました。 ソニーのビデオ会議システムは、画質と音声、操作性の良さ、コスト面など総合力が優れていると感じています。NTTビズリンクのサポート体制と合わせてトータルの保守品質・信頼性は高いですね。また、ラインナップの幅が広く、目的に合わせた製品が選択できます。当社では、全国に対して教育研修や会議の配信を行うスタジオにスタンダードモデルPCS-G50を、その他の各拠点にセットトップモデルPCS-1を導入しました。(冨川主任) 全国約220拠点を双方向で結ぶテレビネットワークシステムを導入 TNSは、2007年5月より本格運営を開始しました。スタンダードモデルPCS-G50を設置した配信スタジオは大阪本社、東京本社、幕張研修センターの3拠点、セットトップモデルPCS-1を設置した支社、営業部などは、全国約220拠点にのぼります。教育研修や会議の映像をNTTビズリンクのネットワークを用いて配信スタジオからリアルタイムで全国に配信し、専用PDA端末を操作して挙手や質問を行う体制を整えました。配信された研修や会議はオンデマンドコンテンツとしても収録され、社員の好きな時に好きなコンテンツを視聴できるようにしています。(冨川主任)必要な研修や会議を双方向で開催。教育や業務効率が格段に向上。 教育研修は、配信スタジオから全国へリアルタイムで配信する各支社・営業所のメンバーは、TNSを通じて教育研修や会議に参加する TNSの導入によって、教育研修や会議実施時の交通費や移動時間が削減されました。このコスト削減によって、教育研修面では本社部門主体による全国一律の研修が増え、当初の目的だった高品質な社内教育が実現するとともに、営業職員がお客様のために使える時間の増加やサービスレベルの向上といった効果を得ています。また、会議も良い意味で増加の傾向にあります。たとえばある地方で行われている責任者層の会議は、これまでコストや日程調整などの問題で3ヶ月から半年に1度実施するのがやっとでした。TNSによりその問題が解消され、現在では希望通り毎月実施できるようになりました。「生の声が伝わり、細かいニュアンスを掴みやすい」「臨場感あふれる会議となり、参加者相互が良い刺激を受ける」という参加者の感想を得ています。また、支社傘下の定例会議などでもTNSが活用されています。片道100キロ以上離れた営業拠点から、会議のために支社まで移動していた職員もいますので、コストと時間の両方で大きなメリットがあります。商品説明会の途中で30分ほどTNSをつなぎ、本社から詳細説明を追加するという活用もされています。「以前は参加できる会議に限界があったが、TNSのおかげで出席する機会が増えた」「本社や支社が伝えたい情報をタイムリーかつスピーディに把握できる」「質疑応答もできるので、その場で疑問が解消する」などが参加者による評価です。社長メッセージや緊急度・重要度の高い情報の全社一斉配信も可能となり、業務効率は格段にアップしました。(冨川主任) 会議でのTNSの利用は、ごく自然に広がりました。「某拠点ではこのようにTNSが活用されている」と社内で紹介していることもありますが、システムの操作が簡単で誰でも気軽に使用できることも大きな要因だと思います。支部長会議など、一堂に会することが重要と考えられてきた支社幹部層の会議にもTNSが活用されるなど、予想外の効果もありました。一部の支社では、遠隔地の職員との打ち合せが急遽必要になったときなどにも活用されています。臨場感などTNSの品質や操作性のよさやTNSを支えるNTTビズリンクのサポート体制、またTNSがもたらす業務効率化などが評価された結果だと考えています。(冨川主任・内田主任) テレビネットワークシステムを活用し企業としての品質向上を目指す。 システムの起動画面には、住友生命およびTNSロゴを表示 TNSは、時間と空間の限界を超えた情報共有ツールです。限りなく対面に近い教育や会議を可能にするとともに、タイムリーな情報をより早く伝えることで、全社の一体感が生まれます。この利点を活かし、教育や情報伝達の強化を図ることで、人材や商品、サービスなどすべての品質を向上させ、お客様や社会から信頼・支持される企業を目指します。ソニーさんには、映像品質や利便性のさらなる向上を期待します。現在当社では、ビデオ会議端末を特定の会議室に固定して使用していますが、移動して使いたいという要望もあがっています。たとえばワイヤレス化が実現することで、ケーブル類がすっきりしてシステムの移動が容易になるなど、さらなるメリットが得られますね。(冨川主任) NTTビズリンクの「ASPサービス」「テレビ会議多地点接続サービス」の詳細はこちら
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